第35回  ガドウィック

空港はざわついた雰囲気だ。セキュリティがドタバタと駆け回ってる。
まあ、物騒な時代だし、何があるか分かったものじゃない。

フランクフルトからガドウィックへの便は予定通りに着いた。
普段違って入国ゲートに長い列が出来ていた。

前に並んでいるラッパーファッションの若者達、に何があったか尋ねるのはやめて、^_^;
後ろのスーツ姿のビジネスマンに聞いてみよう。

「あぁ、航空機爆破テロ計画が発覚したらしいよ。まったく飛行機に乗るのが嫌になるね」

全体の警戒レベルが上がって入国審査にも影響が出ている様だ。
登場手続きは比べ物にならないくらいとんでもない事になっているらしいが、、、

「英国行で欠航も出たそうだから、僕達はラッキーだよ。こうして地面に降りられた訳だし」

彼は肩をすくめて見せたが、余り気にした風ではない。実際のところ、明日の事は誰にも分からない。
路上で交通事故に遭う確立の方が高そうだ。

ラッパ-ファッションの若者達が入国審査官に毒づきながら通り過ぎて行った。
鬱憤を受け止める役人は大変だ。

列が次第に短くなり、もうそろそろかと思った頃に審査で何か揉めている。 あの娘は?
© 渡辺 田中 24
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